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医学書LIBRARY

お勧めの医学書を科目ごと、診療科ごとにご紹介します。 医学生はもちろんのこと、ドクターや一般の方にも参考になればと思います。質問もお待ちしていますのでお気軽にコメントください。

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解剖学の勉強法

こんにちは、このブログでは随時、医学の勉強法や学生・社会人に必要なスキルアップの方法をご紹介しようと思います。

さて、今回も前回に引き続き、解剖学についてお話します。
解剖学は、その名の通り、解剖を通して、人体の仕組みを理解する学問です。大抵の大学では、骨学を学んでから実習に入ると思います。骨学とは、骨の形や部位の名称を覚えたり、各骨の結合がどうなっているか(関節)理解したりする学問です。ここできちんと骨の部位を覚えるのは、実際の解剖に進んだ時に大いに役立ちます。というのも、筋肉の大部分は骨に付き(起始)、骨に終わる(停止)ので、骨の部位を正しく把握していないと、筋肉の同定や動きを理解できないからです。

骨学が終わると、いよいよ実際のご遺体を使っての解剖に入ります。解剖実習では、予習が不可欠です。しかし、予習をどうやればよいかいまいちわからない方も多いことでしょう。予習は、頭の中で実習内容を大まかにシュミレーションできるようになることを目指せばとりあえず、実習はスムーズに進めることができます。大学によっては、時間に対して進度が追いつかないようなところもあると思いますが、きちんと予習しておけば、他の班の2倍以上のスピードで実習を進めることも可能といっても過言ではありません。それほど予習は大事なのです。

具体的に言うと、まず『解剖実習の手びき』などの実習書とアトラスを用意します。実習書には部分的な図しか載っていないことが多いので、アトラスは必ず用意してください。実習書の手順を読みながら、対応するアトラスの図を参照してください。そうすると、どのような順でどういう風に作業をすればよいのかがわかります。ここで使うアトラスは、すべて写真付きの『解剖学カラーアトラス』がおすすめです。慣れないうちは、いくら図で理解していても、実際に実習で見ると、どれが該当するものかわからないことが案外多いです。その点、写真で理解しておけば、だいたい見たいものがどのような色・形状・質感なのかわかるので、予習には大いに役立ちます。また、口頭試問の前に実習室に入れない場合も、写真のアトラスなら、実物に近いもので暗記できるので、便利です。

解剖は復習も大切です。覚えることが膨大なので、試験前に徹夜で勉強しようというのは得策ではありません。できたら予習の段階で教科書もすべて読んでおくのが理想的ですが、復習では『解剖学講義』などの教科書を一通り読むのがいいと思います。実習と知識がうまく、結びついて、忘れにくくなります。

教科書は理解を深めるのには便利ですが、試験直前にはやはり暗記に特化した勉強もしたいと思います。ここで便利なのが『ザ・マッスル』という筋肉のカードです。各カードの表には、筋肉の図(骨のどこに付いているかもわかる)が、裏には筋肉の起始・停止や働き、支配神経などが載っています。筋肉や神経の暗記はこのカードを使って何度も繰り返し覚えるのが良いです。最終的には、筋肉の名前を聞いただけで、筋肉がどこからどこについているのか、頭の中で図をイメージできることを目指してみてください。また、部位のチェックは、『ネッターコンパクト解剖学アトラス』がとても便利です。これで、主な部位の名称をチェックできます。神経や血管がどのように分布しているかも把握することが可能です。

勉強が堅苦しいと感じたら『イラスト解剖学』などのちょっとやさしめの参考書を読んでみるのをおススメします。いろんな文献を読んでみると、今までわからなかったことが頭の中で繋がることがしばしばあります。
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